和82号

 

 

「和」 7月号(2008年7月発行)

 

「後期高齢者医療制度反対のため

 

                   厚生労働部門会議で意見陳述しました」

 

   去る4月22日2時より、国会内での民主党主催の厚生労働部門会議に呼んでいただき、「後期高齢者医療制度」について、一開業医の立場からの意見陳述を行いました。この制度は開業医から見てもとんでもない制度であること、フリーアクセスが制限され、国民皆保険制度の崩壊につながること、地域医療の和が乱れ医療の質が低下すること、また高齢者だけを分離したこの保険制度自体にはどだい無理があることなど、約30分間意見陳述し、本制度の早急な撤廃を強く訴えました。

また、医療費削減政策を早急に改めないと、取り返しのつかない事態に陥ることを強く警告しました。尼埼市医師会の反対決議を、参考資料として添えました。出席者は、国会議員が20人位と、厚労省の官僚が7~8人、マスコミ関係者など計40人位でした。テレビカメラが入っていましたので、少し緊張しました。

 

 

私の隣から奥と後部は厚生官僚の面々です。)

 

ネクスト厚生労働大臣が司会をつとめ、目の前には年金の長妻議員やテレビタックルの山井議員など有名な議員が並んでいました。私の話に、皆さん強く頷いてくれたのが印象的で、大変心強く感じました。

 

 (左端上が長妻議員、その2人横が山井議員。

   よくテレビに出る部屋です。

   長妻議員が私の資料を熱心に読んでくれて

   います。)

 

 

 

 

 

 

(正面には民主党の議員がズラリ。)

 

 

 

 

しかし会議終了後の名刺交換で、ある官僚は「先生の言う通りです。このままではいけません。」と本音を漏らしてくれました。4時半からは、参議院の議長公邸に招いて頂き、執務室で江田五月参議院議長と約30分間、やはり後期高齢者医療制度問題を中心に話し合いました。厚生労働部門会議とほぼ同じ要旨で早期撤廃の必要性をお話しましたが、この問題についてよくご存じでした。江田議長自らケーキとお茶を勧めて下さり、大変恐縮しました。

 

 

 (参議議員議長公邸の執務室で ケーキを

 

御馳走になりました。左は梅村聡参議院議員。)

 

 

 

 

 

 

(江田五月参議院議長と議長公邸の庭を

バックにツーショット。)

 

 

 

議員会館の中は、大病院の部長室のように部屋がズラーと並んでおり、数人の議員の部屋を回りました。兵庫県選出の辻泰弘議員も訪ねましたが、審議が終わったばかりで大変忙しそうに、汗をぬぐいながら話をしてくれました。夜遅くまで議員と色々な議論をしましたが、印象としては、当たり前ですが官僚が責任を取ることはなく、政権交代しない限りこの制度は撤廃されないだろうなと、肌で感じました。すべて梅村聡参議院議員(大阪2区選出)による計らいです。  

また、後期高齢者医療制度の中で、大きな問題となっているのは「終末期相談支援料」です。これは、患者さん、家族、医師らが終末期の治療方針や延命治療の有無などを話し合い、文書等にまとめたときに支払われる診療報酬です。サンデー毎日6月1日号の中でも述べましたが、在宅医は死について患者さんと話す時、さりげなく傷つかないように、ものすごく気をつかうものです。もちろん話し合うことは重要ですが、医師と患者の信頼関係の中で決めていくことが大切です。急に終末期医療をマニュアル化し安易に型にはめて、患者さんの「死」について本人や家族に話すことは危険です。終末期医療の問題は感情的になりすぎても、政争の具にしてもいけません。いろいろ述べてきましたが、後期高齢者医療制度では、保険料の問題や「かかりつけ主治医制度」など、問題は山積みです。今回、医療制度を中心となって検討される国会議員の方々との会議や対談を通じて、つぎはぎの改革ではなく、本当に骨太の制度改革を願うとともに、私も町医者としての立場から、患者さんの声に耳を傾け、地域に信頼され役立つ医療をこれからも精進しながら、また機会があれば発言していきたいと思います。

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