肥満はがんになり易い

2011年06月09日(木)

医局の先輩である河田純男先生が、山形大学から県立西宮病院長で帰って来られた。
メタボリックシンドロームとがん、特に大腸がんとの関係について解説頂いた。
尼崎は、メタボも癌も多い町だが、メタボと癌は、実に深く関係している。
河田先生の研究の正当性は、尼崎の疫学が証明している。
まさに、尼崎のためのお話だった。


メタボリック症候群と肝疾患

県立西宮病院院長 河田純男先生

 

【ALTとメタボ】

ALTとメタボの関連を山形で調査した。

ALT値が男性30以上、女性25以上がメタボと考えられた。

この基準を用いると、一般住民の22%が該当した。


アルコールはアデイポネクチンを下げる。

タバコは、アデポネクチンを下げなかった。

ALTは、糖尿病発生の予知因子になる。

 

【メタボリック・アバランシエ】

ALT30以上、γGTP50以上には介入が必要だ。

 

【脂肪肝からNASHへ至る原因】

アデイポネクチンが不足すると脂肪肝ができやすい。

炎症、線維化、肝臓がんも出来やすい。

NASHからの発がんは、アデノーマを経る点で

ウイルス性肝炎からの発がんと少し異なる。

10%の減量が必要。

薬物治療としては、アクトスがあったが
現在は、どうか???(発表した本人が結論を覆している)

 

【糖尿病の死因】

・肝癌8.8%

・肝硬変4.7%

と合計13.5%になり、
肝疾患が悪性新生物のトップである。

単独臓器では第1位となる。
この事実は意外と気がつかれていない。

 

【C型肝炎とインスリン抵抗性】

C型ウイルスがインスリン抵抗性を起こす。
内臓脂肪の多いひとが多い。

 肝硬変でも肥満のある人が多い。(昔と違う)

 

高インスリン血症が発がんと関わっている。

 

【メタボと大腸がん】

大腸癌の危険因子は、運動不足と肥満。

昔言われた便秘や食物因子は、それより低い因子。


メタボと大腸腺腫は相関する。

早期大腸癌では、低アデイポネクチン血症となる。

進行がんでは、高いが・・・

⇒アデイポネクチンが高いひとは、大腸がんになりにくい。

 

【肥満と膵がん】

アルコール以外に、肥満が原因ではないか。

肥満になるとβ細胞内に、中性脂肪が貯まる。

高脂肪肥満ラットではアシュナー細胞に脂肪滴が溜まっている。

そうするとアミラーゼが上がる。

線維化も起こってくる。

メタボは膵がんの原因である。

 

肥満があると発がんし易い。

 

日本人は、内臓脂肪を貯めやすい民族。

日本人のBMI25は、欧米人の30

日本人のBMI30は、欧米人の35と考えておくべき。

 

皮下脂肪は、炎症を起こさない。

内臓脂肪は、炎症を起こす。

 

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